ビッグコミックオリジナル2019年16号 戦争特集号 感想

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戦争関連のエピソードの良作が多いビッグコミックオリジナル2019年16号

2019年8月5日発売、終戦記念日直前と言うことで連載作品に戦争に関連するエピソードが目立ったビッグコミックオリジナル。

いずれも印象深い内容だったので発売から少し間が空いていますが紹介してみます。

「ビッグコミックオリジナル 2019年 16号」の検索結果

三丁目の夕日

ビッグコミックオリジナル 2019年8月5日(16号) 『三丁目の夕日』 01

映画化もされている看板作品の一つで、いつも高品質なエピソードを連載しています。

今回は戦争のために資産を差し出す『供出』の話。

戦時中は馬や鶏はもちろん、犬猫などのペットも毛皮のために国に差し出すことがあったそうです。

ビッグコミックオリジナル 2019年8月5日(16号) 『三丁目の夕日』 02

動物好きの人にとっては今日の平和に感謝せずにはいられない話ですね。

オチは三丁目の夕日読者にとっては毎度おなじみのものです。

「わが家でも、そのころタロウっていう犬を飼っていたけど…

供出で連れてかれちゃったのよ。」

「集めた犬の毛皮は、兵隊さんの防寒コートになったらしいねえ。」

小指の戦争

ビッグコミックオリジナル 2019年8月5日(16号) 『小指の戦争』 01

ビッグコミックオリジナル 2019年8月5日(16号) 『小指の戦争』 02

ニューギニアで本隊とはぐれた日本兵の小隊の話。

読み切りです。

仲間の遺骨全てを持ち帰ることは叶わないので小指の骨を持って帰る、と言う戦争の悲惨さが伝わる内容になっています。

舞台設定的に塚本晋也監督の映画『野火』を思い出しました。

「歴史か、てことはいつかこの戦争のことも教科書に載るわけだ。なんて載るんだ?」

「兵士たちは上官に苛められて、マラリアに苦しんで、腹を空かせて死んでいきました。でも小指だけは日本に帰りましたてか…」

「日本にいる女子供が幸せになるんだったら、それでいいけどよ。」

「塚本晋也 野火」の検索結果

しっぽの声

杉本彩の推薦図書。

動物好きの人にこそ読んでほしいマンガですが、今回の内容は『三丁目の夕日』と同じく供出。

ビッグコミックオリジナル 2019年8月5日(16号) 『しっぽの声』 01

ビッグコミックオリジナル 2019年8月5日(16号) 『しっぽの声』 02

ビッグコミックオリジナル 2019年8月5日(16号) 『しっぽの声』 03

エピソード自体は2019年8月20日発売の17号に続きます。

絵柄のタッチでまだ救われていますが、戦争中はこう言う光景が普通に見られたかと思うとかなり陰鬱な気持ちになります。

「おまえ、まだなんて犬を供出しとらんのじゃ!」

「非国民か!」

テツぼん

鉄オタ政治家のコメディーですが、前2019年7月20日発売の15号から続く非常にシリアスなエピソード。

ビッグコミックオリジナル 2019年8月5日(16号) 『テツぼん』 01

ビッグコミックオリジナル 2019年8月5日(16号) 『テツぼん』 02

テツぼんらしくうまく鉄道をエピソードに絡めつつ、戦争の悲惨さを訴えかける内容になっています。

原爆に関するあまり知られていない(と思われる)小話を挟みつつ、悲壮感を押し付けるような内容にはせず、ある種淡々とした作風はお見事。

ビッグコミックオリジナル16号でも突出した完成度だと思います。

某作品とのコラボはちょっと蛇足感がありましたが。

「戦争始めるんは政治家じゃけど、いざ戦争が始まると政治家は弾の飛んで来ん、安全なとこに隠れて、実際に鉄砲かついで戦場で死ぬんは文平みたいな若い者じゃ。

ほいで頭の上から爆弾落とされるんはわしら女子供じゃ。」

看護助手のナナちゃん

ビッグコミックオリジナル 2019年8月5日(16号) 『看護助手のナナちゃん』 01

2つあるエピソードのうちの一つが戦争関係のエピソード。

こちらも毎度の如く淡々とした話運びですが、巻末に近い締めとしては申し分のないものだと思います。

「50年後の今日はどんななんじゃろう。娘らが高齢者になっとって……」

社会人におすすめのマンガ雑誌

今号に限らず作品の質が高いビッグコミックオリジナルは社会人の方に非常におすすめできるマンガ雑誌です。

『課長島耕作』の作者である弘兼憲史の作品であり、ドラマ化もされている『黄昏流星群』などはよく毎回こんなに面白い話が思いつくものだと感心します。

「黄昏流星群」の検索結果

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