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ARMORED CORE 6をプレイしました
発売前はそれほど期待していなかったものの、なんやかんや外付けGPUを購入してまでプレイしているAC6。
ACシリーズ過去作プレイヤーとして嬉しいところ、過去作履修済みだからこそ気になるところのどちらも多く、
ちょっと文章にまとめてみました。
AC6の神ゲー部分
サイティング要素をなくしたことによる操作の爽快感
過去作のACはプレイヤー間で俗に『サイティング』と呼ばれる手動エイムがかなり重要な技術でした。
標的をロックオンするためのサイト(照準)を動かすボタンを連打で微調整することで相手を捉え続ける必要があり、ミッションでも対戦でも技量が多大に出る部分だったのです。
今作のAC6では視点移動をする必要はあるものの、
アシストロック機能があるので基本的に相手を見失うことがなく、プレイヤーは機体の操作・制御や攻撃ボタンを押すことに専念できます。
常に相手を捉え続けられるので慣れてくると爽快感バツグンで、特に近距離戦の俺TSUEEEE!!キモチー!!感はヤバい。
クイックブーストで相手の周囲をヒョイヒョイ動いているだけで気分はニュータイプ。
個性豊かな登場キャラ
元々ACシリーズはセリフが少なく、初代ACに至っては敵ランカーACであっても数えるほどしかセリフを発しませんでした。
シリーズの代名詞: ナインボールやランキング上位のヴァルキュリア、ファフニールですら無言
後年のシリーズではセリフの量が増えると同時にアニメみたいな芝居がかった言い回しも多く、個人的には若干ゲンナリしていたのですが、
今作の登場キャラは総じてキャラが立っていて、セリフの多さが気にならない。
個人的には新タイプの『あらくれツンデレ』ミシガン総長と優しいおじさんウォルター、戦友ラスティが特にお気に入り。
- ミシガン総長は「安いオマケ」の評価をすぐに覆してくれたり過去の発言にとらわれないステキな上司、一貫して部下思い
- ウォルターさんはACシリーズのナビゲーターとは思えない気配りのできるホワイト上司
ナイスガイなおじさんたちに囲まれてアーマード夢女子は歓喜のコーラルに溺れたことでしょう。
ウォルターさんが「621、仕事は終わり…」って言いかけると絶対に終わらない「やったか!?」フラグ現象も楽しかったです。
「スロー スロー クイック クイック スロー(ネットリ」、「素敵だ…(ネットリ」のオーネスト・ブルートゥ、
「話を聞けーっ!」のヴェスパー7・スウィンバーンもお気に入り。
ボスキャラ・メカの秀逸なデザイン
近藤和久先生版Zガンダムのゲー・ドライにソックリな例のボス
ACシリーズの大型ボスのデザインって初代系でほぼ完成されていて、以降のシリーズってけっこう焼き増し感があったんですよね。
今作ではグラフィックの解像度が上がったこともあり、
作業用ロボットをそのまま大きくしたようなゲテモノからイモムシ、ガンダムに出てきそうな流線型のカッコいいロボットまでバリエーション豊か。
まぁ戦うとその強さにゲンナリすることも多いのですが…w
ボスキャラに関してはアセンブルのノウハウと戦術が分かってくる2周目になるとアッサリ倒せることが多いバランスも秀逸ですね。
3周目の展開
なんだその過去作・特に初代系プレイ済みユーザーへの目配せに満ちたセリフの数々は!
素直に喜んでおく!ありがとうフロム!
AC6のクソゲー部分
主に
- 過去作ならどうにでもなった部分がアーマード・コアの謎の退化によって不当に難しくなっている
と言う部分にストレスを感じました。
記事タイトルの通り9割は楽しんでいるのですが、突然襲いくる理不尽なミッションのストレスはどうしても印象に残ってしまう。
AC6でアーマード・コアを初めて触った、と言う人には気にならないのかもしれないので、まぁ正直老害と言われても仕方ありません。
マップ機能がないので迷う、スキャン機能の範囲も短すぎる
AC6のレーダーは見づらい
当初AC6にはレーダーがないと思っていたのですが、3周目を終えてよく見たら画面の下側に敵の方角が表示されていました。見づらい…!
過去作ではレーダーの色で敵が上と下どちらにいるか、高さ/低さはどれくらいかが判別できたのですが、
今作では特に上空から攻撃されている時にどのあたりの角度なのかが分からずストレス…。
オートマッピング機能がない
PS1~PS2時代のACは画面をマップに切り替えて、ミッション内の通って来た道は3Dマップで確認することができました。
このマップ機能のおかげでダンジョン探索系ミッションが何とかなっていましたが、
今作では過去作に比べてもステージが広いのになぜかマップ機能が削除。
グラフィックはキレイなのに似たような道、やたら起伏のある地形が多く、かなり迷いました。
- 「621、引き返せ!」→どっちが来た道ですか!?
- 「ターゲットを全部壊してくれ」→スキャンしても見つからないんだけど…。
機密情報漏洩阻止(2周目)とか目の前にターゲットがいることが分かってるのに回り込むルートが分からなくて時間切れになったりね…!
初代ACみたいにグレネードランチャーの爆風が壁を超えて破壊できれば良かったのに。
敵を全滅させるタスクを振られ、残り1匹を見つけられずひたすらウロウロする図。
最新グラフィックのゲームで自分は何をやらされているのか…。
強敵とされるボスに苦戦するよりも、道に迷ってる時間の方が絶対長い。
FCSの有効射程が短すぎる
過去作では特に護衛系の任務では長距離FCS+長距離キャノンやミサイルで敵が接近する前に全滅させるのが常套手段でした。
今作AC6のFCSはなぜか長距離武器やミサイルの射程を活かせるものが存在せず、スキャンをしても距離400程度まで接近しないとロックできません。
このため、特に以下のような拠点防衛・護衛系ミッションの難易度が理不尽に跳ね上がっています。
- 無人洋上都市掌握
- 捕虜救出(2周目ミッション)
「お前らなんか旧作の機体があれば…!」
ボスが強くてリトライするのはまぁいいんです。
こう言う『過去作ではできていたのにオミットされたこと』でクリアに手間取ると、
リリースする度に不便になっていくアプリをムリヤリ使わされてるような気分になってきます。
スマホ版Edgeみたいに改悪しかされないアプリなら捨てるだけですが、AC6に代わりはないんだ…!
捕虜救出でクソ大変な思いをしてACを撃破したのに撃破後に湧いたザコに護衛対象のヘリが殺される図。
MTの大部隊にヘリコプター単騎で突っ込む無謀でスケベなパイロットとツィイーのカスみたいな昼下がりメロドラマを何回も聞かされるのも合わさってキレそう、
こいつらを襲撃する側のミッションの分岐がほしい。
『捕虜殺害』
ベイラムより依頼だ。
アクションゲームとしてはプレイ時間が長すぎる
まぁ近年のフロムがそう言う傾向らしいのでことさら個人的な意見ですが、
RPGとかに何十時間も費やすのがイヤだし、集中力も持たないからアクションゲームを選んでいるワケで。
社会人として経験を重ねてそれなりの市場価値になってくると、
アクションゲームなのに一周クリアに24時間以上かかるようなゲームをプレイすると
- 「人月単価で結構な浪費だよな…」
とか
- 「映画なら12本、アニメなら5クール観られるな…」
と言う気分にもなってきます。
Steam版を楽しくプレイしてても、ふとプレイ時間見せられると現実に帰っちゃう。
PS1~PS2のACはとりあえず一周クリアするだけなら長くとも10時間程度で、RTA in Japanの出場タイトルになるくらいにはサクッとクリアできるゲームだったのですが。
AC6がロボットゲームの枠を超えた盛り上がりを見せているのは喜ばしいこと
不満点もあるものの、近年のフロム・ソフトウェアの実績もあってか本来マイナージャンルであるロボットゲームの枠を超えた盛り上がりがネット上で見られるのは素直に嬉しいですね。
ぜひこの盛り上がりに乗じて過去のACシリーズのSteam移植までこぎつけてほしい。
バーチャロンシリーズとか他のロボゲーに飛び火してもいいですよ…!