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ようやく海外ゴジラで提供された正統派『怪獣』映画
https://www.youtube.com/watch?v=yWxWlJjV7uk
ゴジラファイナルウォーズ以降のゴジラ映画は国産もレジェンダリーも何か違う…。
CGを使うのはぜんぜん構わないけど、怪獣映画の決め絵のセンスがちょっと好みじゃない…。
ゴジラFWの月をバックに吠えるラドン、見栄を切るガイガンみたいな絵面が見たいんだ…と言うアナログ特撮好きおじさんはようやくゴジラxコングで溜飲を下げることができました。
アダム・ウィンガード監督本当にありがとうございます。
前作ゴジラvsコングも結構好きですが、怪獣特撮っぽさからの観点から言うと今作ゴジラxコングの方が圧倒的にストライクです。
個人的にハリウッドの怪獣映画では一番好きな映画、ランペイジといい勝負。
ネタバレなし感想
昭和ゴジラ対○○シリーズ・平成VSシリーズに近い画面作りがたまらない
予告動画の段階でも分かると思いますが、正直今作のCGは巨大感が全くなく、特にコングは等身大のゴリラにしか見えません。
CGの精密さで言えば日本のゴジラマイナスワンにも及んでいないと思います。
特に水の表現
CGについては覚悟の上で観たものの、冒頭のコング周りのシーンでは特にCGの荒さが目立ったので不安になりました。
ですが、その後のローマでゴジラが登場するシーンは完全に文句なしで不安が消えました。
そう、怪獣映画と言うものはこう言うカメラマンがミニチュアセットにいるようなアングルで、
怪獣は意味もなく川の中を歩くものなんだ…。
通り道の建物の壊し方なんかは川北紘一特技監督がいた頃のようなアナログ特撮っぽさが感じられて、途中からはCGの巨大感のなさも逆に味わい深く感じるようになっていました。
怪獣同士のバトルも人間くささが爆発していて着ぐるみの中に人間が入っているよう。
CGなんか多少粗くてもいいんだ、こう言う絵が見たかったんだよ…!
怪獣の出番が映画の半分くらいを占めているバランスもいいし、怪獣絡みのシーンはほぼ全部が昼間と言うのも気が利いてます。
人間ドラマのテンポが良い
毎度ドラマパートが退屈と言われるレジェンダリーシリーズの中ではかなりテンポよくドラマを捌いていました。
「説明長いから端折って!」と視聴者を代弁してくれるような下りもあり、それでいて余計な要素はなくレジェンダリーシリーズのドラマパートの中では一番デキが良いのでは。
ちょっと中盤の古代文明のくだりは尺を取りすぎかな、と言う気もしましたが。
KOMとかドラマパートは褒めるところが一つもないくらい悲惨なデキだったからな…よそう、ウルトラマン。
ネタバレあり感想
ネ
タ
バ
レ
注
意
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キングコングの逆襲の大ウミヘビのオマージュみたいなコングに食べられるタイタン、もし本当に大ウミヘビのオマージュならアダム・ウィンガード監督はセンスが良すぎる…!
ミニコングは悪名高いキングコング2のベビー・コングのオマージュでしょうか?
ミニコングの子供怪獣にありがちな絶妙な可愛くなさは正直ちょっとイラっとしましたが、VSスペースゴジラのリトルゴジラや昭和ゴジラのミニラもまぁそんな感じだったのでいいか。
シーモはデザインから言ってアンギラスっぽかったですが、スカーキングのコントロールが切れた途端裏切ってコングの舎弟になってるのも愛すべき相棒怪獣と言う趣があってキャラクターまでアンギラスみたいで実に良かったですね。
ゴジラFWのマンダとデザイン、戦うシチュエーションともによく似ているティアマットと合わせてニヤリとさせられましたが、東宝怪獣の版権利用料が高いから味気ない名前になってるのかな?
地下世界で最終決戦かと思っていたら特に理由もなく地上に移動してくれてわざわざビル街の中で戦ってくれたのもサービス満点。
そう言えば黒人ストリーマー?バーニーの部屋に「戦わせろ」と日本語で書いてあるポスターがあったような?
最後はローマに帰って丸くなって寝るゴジラが完全に犬かネコチャンみたいですごくかわいい。
かわいらしい地上の王。
予告で目立っていたゴジラとコングが並び立つあのシーンから実はモスラが消されていたのには驚きましたね。昭和特撮の没スチルか?
あえてこの映画の欠点を挙げるならスカーキングが予告のイメージほど強くは見えなかったのがやや残念かな?
シーモ込みの強さ、と言うレベルでシーモの強さが目立っていたので、スカー単体なら別にコングだけでも何とかなりそうに感じました。
とは言えこれだけ良点の多い映画で重箱の隅をつつくような欠点しか出ないので、早くもリピート鑑賞を考えています。
アダム・ウィンガード監督最高!!