ゴジラ キング・オブ・モンスターズ 感想

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ゴジラ キング・オブ・モンスターズ

日本のゴジラ映画が個人的に不作続きな中、東宝を代表する怪獣であるモスラ、ラドン、キングギドラが共演すると言うことで期待をしていた作品です。

良かったところ

モスラの歌とゴジラのテーマのアレンジBGM

アメリカ製のゴジラで流れていると言うバイアス込みですが、特にモスラの歌は感慨深いものがありました。

思い入れがない人にとっては全然プラス要素にはならないですが。

MUTOの再登場

ギャレゴジが生んだ最大の功績と言っても過言ではない、21世紀のモンスターの中でも群を抜いて洗練されたデザインであるMUTOの別個体が登場。

出番は少ないながらやはり見栄えのする怪獣です。

ダメなところ

驚くほど主張が二転三転する1ミリも共感できない母親と存在感ゼロな父親のクソ人間ドラマ">驚くほど主張が二転三転する1ミリも共感できない母親と存在感ゼロな父親のクソ人間ドラマ

ハリウッド映画だって面白いヒューマンドラマをいくらでも撮れるのに、なんでモンスター映画となるとこんな三文芝居しか作れなくなるのでしょう?

死んでしまってもかまわないようなムカつく人間が怪獣の足元でウロチョロしてるのは鑑賞の妨げにしかなりません。

キングギドラを復活させるシーンはオルカの使用に踏み切った経緯が全く理解できず、内容が頭に入らなくなりました。

モスラ以外の怪獣の顔がどれも同じ">モスラ以外の怪獣の顔がどれも同じ

円谷怪獣のような愛嬌もなく、かと言って精悍さも持ち合わせていない退屈なアメリカンクリーチャー顔ばかり。

特に目がどれも同じなため、アップになると区別がつきません。

人間に全力で引力光線を放つ小物キングギドラ">人間に全力で引力光線を放つ小物キングギドラ

モブにはよく当たるけど主人公サイドには当たらないストーム・トルーパーのようなガバガバエイムで生身の人間に全力アタック。



ギドラが出現してすぐこれじゃ威厳もへったくれもないです。

監督は公開前のインタビューで「怪獣は神なんだ」とか言ってたのにこのザマはなんなのでしょうね。

ラドンの鳴き声と扱いの悪さ">ラドンの鳴き声と扱いの悪さ

20世紀最高のSEとの呼び声も高いラドンの鳴き声をえらく平凡なものに差し替えた上に、強い怪獣にすぐなびく釣りバカ日誌の中森常務のような超絶小物にしたのは理解不能。

ゴジラに平伏して頭を垂れるのは本当にありえないです。

監督はラドンの出演映画を観たことあるんでしょうか?

ゴジラが人間を気にかけすぎ">ゴジラが人間を気にかけすぎ

ギャレゴジは全面的に褒められるような映画ではないと思いますが、人間など意にも介さないゴジラの神格性は備わっていました。

今回はやたら人間を意識しているような行動が多く、挙げ句の果てには威嚇までしてくる始末。

GMKゴジラが明確な殺意を持って人を襲うのには恐怖を感じましたが、今回のゴジラの行動はただの小物。

と言うか怪獣はどれも小物ばかりですね。

暗闇のシーンばかりで怪獣プロレスの見通しが悪い">暗闇のシーンばかりで怪獣プロレスの見通しが悪い

ランペイジを見習え。

怪獣による決め絵の乏しさ">怪獣による決め絵の乏しさ

絵としてまあまあ良かったのはキングギドラが火山に立つシーンとラドンの戦闘機への回転アタックくらいですかね。

それにしてもガメラ3のイリス飛翔シーンやゴジラFWのラドンの咆哮には遠く及ばないものでした。

CGがいくら発達しようと、決め絵を作るセンスがなければ迫力面で着ぐるみ特撮や邦画のCGにも遠く及ばないのが現実。

行き当たりばったりな作戦を繰り返すテロリスト">行き当たりばったりな作戦を繰り返すテロリスト

銃を用いた正面突破しかしていません。

これにあっさり占領されるモナークの基地ともども、全く擁護できない知性の低さ。

人質にも簡単に逃げられるしよく今まで生き残ってこられたな。

安易なオキシジェン・デストロイヤーの名前だけの拝借">安易なオキシジェン・デストロイヤーの名前だけの拝借

こう言う名前のミサイルを作った→撃った→ギドラは無事だけどゴジラは死んだぜ!

なんだこの雑な扱いは。

シン・ゴジラの昭和の効果音使用と同じで、監督の「俺ゴジラ分かってるから」アピールのためだけに使われた感。

そう言うシリーズファンをチラ見しながらの目配せ要らないから本筋にもっと力を入れて。

芹沢博士死ぬ必要なくない?">芹沢博士死ぬ必要なくない?

お涙ちょうだいの名シーンにしたかったんでしょうけど、(劇中特に役には立たないものの)一応名の通った博士であり、別段体力に秀でている訳でもない人物を選出するのが意味不明。

あと今作から急にゴジラの理解者みたいになってるのも謎でしたね。

総評">総評

ランペイジに勝っているのは予算だけ。

シン・ゴジラ星を喰う者で下がりきったハードルすら超えられない超絶駄作、懲役2時間の刑。

怪獣映画ならこんなものでいいだろうと言う甘えが全体的ににじみ出ています。

ドハティ監督が撮る作品は今後観る必要はないと思いました。

モンスターパニック映画とは言えあまりに度し難い脚本も、怪獣パートの見栄えがよければ100万歩譲って大目に見たのですが。

余談: ゴジラVSマンモスなんかねぇよ

Twitterのネタツイートを真に受けた『いかがでしたかブログ』(魚拓)に『実はマンモスは過去のゴジラでも登場しており、今作でリメイクされた可能性は非常に高いですね。』と言うエアプ丸出しの文章が記載されており、

このクソ映画にしてこのクソ記事ありか…とますます映画へのヘイトが高まるのでした。

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