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デスクトップメーラーが必要な場面もなくはない
メールはWebで全て管理していると言う人も多いとは思いますが、やはり複数のメールアドレスでメールを送受信するとなるとデスクトップではメーラーを使った方が便利な場面もあります。
以前はMozillaのThunderbirdを使っていましたが、標準機能の貧弱さとメモリ消費の激しさに心が折れました。
現在使っているメーラーはSylpheedです。
https://sylpheed.sraoss.jp/ja/
Sylpheedのメリット
メモリ消費の少なさ
Thunderbirdが平気で2GB~3GBのメモリを使うのに対し、Sylpheedのメモリ消費は基本的に50MB以下です。
タスクマネージャーを開いたときに『ペイント』よりもメモリ消費が少ないことに色々な意味で衝撃を受けました。
逆にペイントはメモリ使いすぎだろ。
標準機能の充実
拡張機能は少ないですが、その分テンプレート機能や振り分け機能が充実しており、メールの読み書きだけなら標準機能だけで十分賄えます。
ディスク容量を圧迫しない
メール受信時に作成されるキャッシュのサイズが少ないため、IMAP受信をしている限りはあまりディスク容量を消費しません。
数万件のメールをキャッシュさせていますが、キャッシュフォルダーの容量は1.6GB程度。
Thunderbirdならこの10倍は容量を使っているところですね。
設定ファイルの場所を変更できるのでポータブルアプリとして使える
Windows環境ではsylpheed.exeと同じ場所にあるsylpheed.iniに設定ファイルの場所を記載します。
以下のように相対パスでの記述が可能。
configdir=….shareSylpheedconfig
直下にimapcacheやMailboxesなどのフォルダーがあるのがconfigフォルダーです。
メールアカウントを並び替えられる
Thunderbirdでは隠し設定ですが、Sylpheedはconfigフォルダーの下のfolderlist.xmlを編集するのでThunderbirdよりは直感的にアカウントの並び替えが可能です。
強力な振り分け機能
豊富な条件分岐に加えて正規表現も使えるので、ほとんどのニーズには対応できるでしょう。
振り分けルールはfilter.xmlとしてconfigフォルダーの下に保存されるのでバックアップも簡単です。
送信メールアドレスの確認機能がある
Thunderbirdでは拡張機能が必要でしたが、Sylpeedは設定画面の『送信』タブから設定できます。
除外する(確認せずに送信する)ドメインの設定も可能。
メールファイルのインポート・エクスポートに強い
『UNIX mbox』、『eml形式を含むフォルダごと』、Sylpheed標準のMH形式』のインポート、エクスポートに対応しており、ガラケーやスマートフォンのメールをGmailやOutlookのアカウントに移行するのに使えます。
Sylpheedのデメリット
大量のメールを受信しているアカウントを開くのは時間がかかる
キャッシュサイズが少ないため、アカウントの切り替えに時間がかかる場合があります。
これはフィルターで表示する日数を減らすことで軽減可能。
普段は最近30日で十分でしょう。
2段階認証が有効なGmailの追加はやや面倒
SylpheedはOAUTH2に対応していない為、2段階認証が有効なGmailアカウントを追加するには、アプリパスワードを生成する必要があります。
Outlookのメールアドレスの追加手順は特殊
簡単な設定ウィザードでは追加できないので、『設定』→『アカウントの編集』から追加する必要があります。
プロトコルはPOP3でしか受信できません。
『受信用サーバ』は
outlook.office365.com
『SMTPサーバ (送信)』は
smtp.office365.com
をそれぞれ入力。
必須ではありませんが、POPなので『受信時にメッセージを振り分ける』から個別のフォルダーに保存した方がいいでしょう。
『送信』タブの『認証』は必ずSMTP認証にチェック。
IDとパスワードは空白にすれば最初のタブのものが使われます。
『SSL』タブは『POP3』→『POP3の接続にSSLを使用』にチェック。
『送信 (SMTP)』は『SSLセッションの開始にSTARTTLSコマンドを使用』にチェック。
SMTPポートは587、POP3ポートは995に指定。
前述のようにメールのインポート・エクスポートに大変強いので、他のメールアカウントからOutlookにメールをバックアップしたい時に便利です。
スマートフォンではOutlookアプリがおすすめ
スマートフォンアプリではメーラとしてだけでなくカレンダー、連絡帳としても使えるOutlookが非常に便利。
ホーム画面のアイコンを減らすことができる上にそれぞれの使い勝手も良好です。
Outlookのアプリにメールアカウントを追加/同期する方法とメリット/デメリット