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日本語入力システムWnn由来の便利なZから始まる変換
定期的にTwitterなどで話題になる機能ですが、Google日本語入力ではIMEがオンの時にzh, zj, zk, zlと入力することでそれぞれ左矢印(←)、下矢印(↓)、上矢印(↑)、右矢印(→)に変換可能です。
z.で三点リーダー(…)に変換することも可能で、使用頻度が高いのはこのあたりまででしょうか。
https://ja.wikipedia.org/wiki/Wnn
これらの変換機能はWnn(うんぬ)と言う歴史ある日本語入力システムが実装していたものですが、SKKやegg、ことえりなどのマニアックなIMEにも採用されています。
Wnnからさらに遡ってhjklの由来はもちろんViでしょう。
普段からVi/Vimのキーバインドに慣れている人にとっては直感的に入力できてなかなか便利です。
Windows標準のMS-IMEではzh系の変換は出ない
MS-IMEにはデフォルトの辞書として登録されていないので出ません。
ユーザー辞書に『zh』『zj』『zk』『zl』を登録することはできますが、Google 日本語入力のような即変換ではなく、ただ変換候補として表示されるだけなので使い勝手は正直ゴミです。
Microsoft Edgeは今や非常に強力なブラウザですが、MS-IMEはGoogle 日本語入力に比べると使うメリットがなく、パソコンを買ったら真っ先に交換されるアプリとなっています。
とは言えMS-IMEのショートカットキー自体は非常に優秀なので、これらのショートカットキーを使いこなせていない人は正直どのIMEを選んだところで大差ないので標準のMS-IMEを使い続けるのも手かと。
MS-IME、Google日本語入力の文章入力中に使える便利なショートカットキー
Zから始まる変換一覧
zh | ← |
zj | ↓ |
zk | ↑ |
zl | → |
z- | ~ |
z[ | 『 |
z] | 』 |
z. | … |
z, | ‥ |
z/ | ・ |
Google日本語入力のタスクトレイアイコンを右クリック→『プロパティ』→『ローマ字テーブル』から割り当てられているキーを確認できます。
スラッシュは元々・(中黒)に割り当てられていますが、SKKではスラッシュは別機能に割り当てられているので代わりにz/を使うところをGoogle日本語入力にもそのまま移植されたようです。
Zから始まる変換を追加する
http://miau.s9.xrea.com/blog/index.php?itemid=230
WnnのZから始まるキー一覧は上記サイトの『Wnn 風辞書ファイル』から確認ができますが、z1で○(全角丸)、z4で□(全角四角)などはたまに便利そうなので追加してみます。
Google日本語入力のタスクトレイアイコンを右クリック→『プロパティ』→『ローマ字テーブル』→『編集』→『新しいエントリー』をクリック。
『入力』にz1、出力に『○』を入力、もう一度『新しいエントリー』をクリックして『入力』にz4、出力に『□』を入力して『OK』をクリック。
『プロパティ』に戻るので『適用』をクリックします。
『適用』をクリックしないと反映されないことには注意。
z1で全角の○、z4で全角の□が候補選択なしで変換されるようになりました。
Google日本語入力に採用されていないWnnの変換は他にもz(→【、z)→】などの変換がたまに役に立ちます。
hjklなどのVi/Vimのキーバインドをブラウザで使えるようにするSurfingkeysと言う拡張機能を上記のページで紹介していますが、ブラウジングが非常に捗るようになるのでGoogle日本語入力でこれらのキー操作を覚えた人は試してみることをおすすめします。
AZIKでは矢印を入力する全てのキーが競合する
この記事を執筆後にAZIKと言うローマ字入力テーブルを使い始めたのですが、AZIKでは矢印キーに使う組み合わせはそれぞれ以下に割り当てられるため使えません。
- zh→ずう
- zj→ずん
- zk→じん
- zl→ぞん
当然他の組み合わせに割り当て直したいところ。
Emacs付属のDDSKK上のAZIKではデフォルトでxxh、xxj、xxk、xxlに割り当てられていますがさすがに3打鍵は冗長です。
おすすめはvやlなどの割り当てがないか、使用頻度の低いキーを使うこと。
- vh/vj→割り当てなし
- vk/vl→う゛ぃん、う゛ぉんだが滅多に使わない
- lh/lj/lk/ll→割り当てなし
(lはSKK上では特殊な機能があるのでDDSKKと併用している人にはおすすめできません)
AZIKは日本語入力のタイピング文字数を約2割削減すると言われており、便利なGoogle日本語入力システムの矢印入力を無効化してでも使う価値があります。
以下の記事で詳しく解説しているので興味がある人は見てください。